欧米諸国に比べていまだ既存(中古)住宅の売買が少ない日本では、昨今、その流通(売買)市場を活性化させるために、税制上の優遇など様々な取り組みがなされています。
そこで既存(中古)住宅の購入を検討される場合のポイントについて紹介します。
既存(中古)住宅を購入する5つのメリット
1. 新築住宅に比べて安価!
土地の価格は、利便性や周辺環境などで決まります。これは新築であっても、中古であっても、大きさや形状などが類似であれば、ほぼ同じと言えます。従って、建物価格が安価な既存(中古)住宅が新築に比べて購入しやすいケースが多い、ということになります。
「どうしても、このエリアに住みたい」でも「新築住宅には手が届かない」という場合には、有望かつ現実的な選択肢となります。
2. 想像ではなく、実際の日当たりや眺望などを確認できる!
新築住宅に実際に入居してみると、「想像したものと違っていた」と感じることがあります。
“想像”するイメージは人によって異なるため、未完成な状態で購入を決断する新築住宅だからこそ起きる現象といえます。2階の日当たりや眺望、隣家の窓やバルコニーとの位置関係、前面道路の電柱や電線などの見え方も、想像するほかありません。
既存(中古)住宅では実際に住まう空間やその周辺をひとつひとつ確認することができます。
“想像”するイメージには人により差異が生じますが、実際に見える景色に間違いはありません。
3. 成熟した住環境は、成熟した既存(中古)住宅が
新築住宅が成熟した住宅街の中に1軒だけ建築されることは稀です(自分で土地を買って建てる場合は除きます)。新築住宅が建築される場所は、成熟した住宅街とは一線を画した場所に多く、成熟した住環境を優先したい方や実家の近くに住みたい方(近居)には、既存(中古)住宅が有力な選択肢の一つになるでしょう。
既存(中古)住宅のひとつひとつが成熟した住環境を形成しています。
4. 10年、20年経過しても、なお住宅としての役割を果たす
既存(中古)住宅の性能や耐久性への不安も少なくありません。
しかしながら、既存(中古)住宅には、長年の雨風に耐え、生活基盤として今なおその機能を果たしているという”実績”があります。既存(中古)住宅に特有の経年劣化やメンテナンスの必要性はありますが、仮に建物の設計や施工に問題があったならば、既存(中古)住宅として売却されること自体難しいといえるでしょう。
新築住宅は最新の基準に則り、あらたな技術や性能をもっていますが、唯一ないものが”住宅としての実績”です。
5. リフォームによって自分らしく
趣味や居住者の年齢などにより、既製の間取を変更するなど、構造にもよりますが既存(中古)住宅であれば思い切ったリフォームも可能です。新築住宅をリフォームするのは非効率的で割高、「要望を実現させるためには土地を買って建てるしかない」という方にも、既存(中古)住宅は賢い選択です。
既存(中古)住宅とリフォームは表裏一体であり、必ず通る道ともいえます。そのリフォームの一環として工事を行えば、効率よく、割安に”希望の空間”を実現できるかもしれません。